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VOL.37

サブリース契約に向く人/向かない人

2019年5月28日|
サブリース契約に向く人/向かない人

最近、注目を集めているサブリース契約。昨年1月にはスマートデイズが、貸主へのサブリース賃料の支払い停止を発表し、話題になりましたよね。
「やってみたいけど、危険って話も聞くし…」と、サブリース契約をしようか迷っている人も多いのではないでしょうか。

 

そこで当記事では、サブリース契約に向く人と向かない人について紹介します。

サブリース契約とは

まずは、サブリースとどう言ったものなのか、簡単におさらいしておきましょう。

 

サブリース契約とは…

サブリース業者が、オーナからマンションやアパートなどの賃貸物件をまるまる借り上げ、それを第三者に貸し出しする契約です。つまり、又貸しです。

オーナー様のメリットとしては例えば「物件所有者の手間が減る」ことが挙げられます。

サブリース契約では入居者も業者が探してくれますし、修理依頼や苦情の連絡も、不動産会社にいくことになるので対応する必要がありません。

また、「空室リスクの回避」もオーナー様側の大きな利点です。サブリース契約では空室の有無に関わらず、一定の賃料が保証されます。

そしてサブリースでは、所得税や相続税を節税することが可能です。高い節税効果を魅力に感じ、始める人も少なくありません。

 

サブリースに向く人・向かない人

ではサブリース契約のこうした特徴を踏まえた上で、どんな人がサブリースに向き、どんな人が向かないのかを考察していきましょう。

サブリースに向く人

まずは、サブリースに向く人について考えてみます。

 

賃貸経営を始めてみたいが、集客ノウハウがない人

賃貸経営をするには、当然入居者を集めなくてはなりません。

不動産投資の最も大きなリスクの一つが、「空室リスク」です。空室が多いと家賃収入が期待できず、オーナー様がダイレクトに損害を被ります。家賃が高い物件ともなれば、尚のこと。

けれども業者が一括で借り上げをしてくれるサブリース契約では業者が集客を代行してくれますし、家賃保証も受けられます。

「集客ノウハウはないけれど賃貸経営をやりたい」人はサブリース契約に向いていると言えるでしょう。

 

賃貸経営に手間をかけたくない人

オーナー様1人で賃貸経営のすべてをやるとなると、非常に手間がかかります。手数料をとられることがないので収入は大きいですが、心身ともに疲れてしまいます。

しかしサブリースでは業者が丸ごと借り上げ管理してくれるので、経営の手間が大幅に省けるのです。

 

●入居からのクレーム処理・トラブル対応の必要もない

賃貸物件では、入居者間のトラブルは絶えないもの。

例えば騒音トラブルが起きた場合、当人同士で解決できなければ、オーナー様のところに「隣の部屋の住人が深夜まで騒いでいる」と連絡が来ます。

通常の賃貸借契約の場合オーナー様がその都度対応に追われることになりますが、サブリース契約の場合、クレームやトラブルの連絡は業者のところにいきます。

そのためオーナー様は手間を取られずに済むのです。

 

●集客や契約・退去時の立ち合いも不要

更に集客は業者がやってくれますし、契約や退去の際に立ち会う必要もありません。

 

確定申告が面倒な人

一般的な賃貸借契約の場合、オーナー様は入居者一人一人と別個の契約を結んでいます。

部屋ごとに家賃も違う上、入退去がある度に費用が発生します。確定申告時にはそれらすべてを計上しなければならないので煩雑なことこの上ありませんし、手間もかかります。

けれどもサブリースの場合、オーナー様の契約相手は不動産会社だけですから、単純明快。確定申告が簡単になるわけです。

 

自分でシミュレーションを立てられる人

サブリースの契約時には、業者が収益シミュレーションを提示してきます。しかし契約を取りたい業者が提示するシミュレーションは、楽観的なものになることがあります。

“不動産の価格は値上がりし続ける”なんて「土地神話」は、昔の話。ただでさえ現代では、土地の価格は変動します。そのため計画通りにいくことは少ないです。

ですから最低限、自分できちんとシミュレーションを立てる能力が求められるのです。

 

自分で調べられる人

サブリースでは、業者に物件管理を任せますが、何もかも任せっぱなしではいけません。

サブリース契約でありがちなのが、「家賃見直しの時期でもないのに突然サブリース業者から家賃の減額を迫られた」といったケースです。

しかし、業者が家賃減額を要求してきても、その減額が適正なものとは限らない点に注意する必要があります。

というのも、家賃減額の理由が、オーナー様の物件ではなく、業者の経営状況がひっ迫していることにあるケースも少なからず存在するからです。

従って家賃減額を要求された場合、それが妥当か自分で調べることが大切と言えます。

 

もちろんサブリース業者選定の段階で、その会社の実績や業績を調べることも必要です。

 

サブリースに向かない人

では反対に、サブリースに適さない人はどんな人なのでしょうか。

 

大きく稼ぎたいと思っている人

通常の賃貸借契約の場合、入居者とオーナー様が直接契約しているため入居者が払う礼金、更新料はそのままオーナー様の手元に入ります。

しかしサブリース契約の場合、オーナー様と入居者に契約上の関わりはありません。そのため入居者が支払う敷金や更新料はオーナー様に渡されず、サブリース業者にもっていかれる契約になっている場合が少ないわけです。

従って、「がっぽりもうけてやろう」などと考えている人にはサブリース契約はお勧めできません。

 

短期間で利益をあげたい人

目先の利益ばかりにとらわれてサブリースを始めると、「こんなはずじゃなかった」となる可能性があります。

特にローンを組んでいる場合、すぐには利益が上がりません。

もちろんローン完済後は、家賃収入が手元に入ることになりますが、それは遠い先のこと。

仮に30歳の時にローンを組んで不動産を購入した場合、30年で完済しても60歳です。

 

不動産投資では、長期的な視点が必要です。すぐに利益をあげたいと考えている人にはサブリースは向かないと言えるでしょう。

 

業者の提案を鵜呑みにする人

前述のとおり、業者が契約時に提示したシュミレーション通りに収益が上がることの方が少ないです。にもかかわらず、業者の話を信じ込み、契約すれば大きな損失を被る可能性が極めて高いです。

またサブリース契約では、契約内容に関するトラブルも少なくありません。

例えば、解約に違約金が必要な内容になっていることに気付かず契約し、後になって泣きを見るケースは多く報告されています。

 

当社の契約でも、「契約満了時以外で契約を解約するには賃料の6ヶ月分に相当する違約金を支払わなければならない」となっています。

この場合、契約を途中で解約するためには、当該物件全部屋の家賃6か月分を支払う必要があります。

サブリース契約締結時には、必ず中途解約には違約金が発生すること、契約は自動更新なので、売却等を検討されるのであれば、契約期間をオーナー様にて確認していただくことをお願いしていますが、すっかり失念しているオーナー様もいます。

そのため、売却先が決まった段階で解約のお申し出をいただき、違約金の額に驚かれてしまうことがあります。

 

そして、そもそも解約できない契約内容になっているケースも。

悪質な業者が契約締結時にオーナー様が内容(条文)を一字一句確認することはないであろうと踏んで、端から不平等な契約内容を設定しているかもしれません。わざと分かりにくいような契約書を作成してくる場合もあります。

 

従って慎重に業者選びをすること、契約条文を念入りに確認する姿勢を持つことが重要と言えます。

 

サブリースを始める前に、自分自身を知ることが大切

サブリースそのものは、詐欺でも悪質商法でもありません。サブリースをしてよかったと言う人も大勢います。しかし、向き不向きがあるのは事実です。「彼を知りて己を知れば百戦危うからず」。自分の性格や知識、投資経験などを考えた上で始めることが大切です。

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