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VOL.45

資産の守護神~保険の役割~

2020年5月16日|| by 大石
資産の守護神~保険の役割~

近年自然災害による被害が増え、その被害も甚大さを増してきております。

今回はオーナー様の大切な資産を守る手段の一つとして保険についてご説明させて頂きます。

 

1、賃貸経営における保険の役割と重要性

賃貸物件を貸し出す際に賃借人との賃貸借契約に伴い家財保険の加入もお願いされていると思いますが、そちらに借家人賠償責任保険が付帯されていても、仮に損害が発生した際に保証される範囲は賃借人の過失が問われる部分のみとなります。

また賃借人が加入する家財保険は基本的に専有部分の損害に対しての補償となり、建物に対しての損害は補償されませんので、昨今増えてきている自然災害等からの被害については、賃貸物件の所有者様が修復しなければなりません。

また、自然災害からなる場合の被害範囲は幅広く、修復費用の大きさ、対応の早さも求められるようになります。実際に建物保険に加入していない為に、家賃収入以上の出費をしなければならないケースも発生しており、復旧は急務となります。突然の出費のリスク、賃借人からの賃料減額請求のリスクに備え、何より賃借人に心身の負担を負わせないようにするためにも保険の加入をお勧めします。

 

2、保険の種類

・火災保険

「家財」の対象は加入している賃借人の所有物で、家電製品や、衣類などお部屋の中のものが対象となります。
火災、水害、風害、雪害、ひょう害、騒乱、落雷、破裂・爆発、落下・飛来・衝突、盗難、破損・汚損などで家財に損害が出た際の補償です。

お部屋で損害が発生しても賃借人の家財保険で補償はされていますのでオーナー様の場合は、「建物」に対する補償を検討してください。

建物の保険に加入する際は、家財道具を補償範囲に含めるかどうかを選択します。また、建物全体に保険がかけられている場合と、居室単位で保険がかけられている場合がありますが、一般的には賃貸借契約で締結された範囲のみ賃借人の補償責任範囲となっているケースが多く、共用部分はオーナー様が補償責任範囲となっています。

火災保険の範囲は他にもあり、台風・落雷等による建物の破損、漏水被害などを対象にしている保険も数多くあります。保険の補償についても内容を精査してから加入することをおすすめ致します。

 

・地震保険

火災保険では被害が、台風・落雷などによる損害に対しては補償されますが、地震・噴火・津波により被害を受けた損害は対象となっていません。

近年地震の発生頻度も増えてきている為、損害の補償が付帯されている地震保険への加入をおすすめ致します。現在地震保険については5年超の長期に及ぶ新規契約加入が廃止されており、地震発生数、被害も上昇している傾向にあるため、並行して保険料も年々高まってきております。

火災保険に加入すると地震保険も同時に加入していると思われる方もいらっしゃいますが、別物になりますのでお気を付けください。また、火災保険に加え地震保険への加入はできますが、地震保険単体では加入ができません。

火災保険と地震保険をセットで加入すれば、幅広い損害をカバーできるようになり、所有する資産に万一のことが起きた際の損害を補填することができ安心につながります。

また、地震保険には以下の各種割引制度がございます。

 

  • 建築年割引
  • 耐震診断割引
  • 免震建築物割引
  • 耐震等級割引
  • 新築割引     など

 

該当する場合には割引が適用されます。

 

・施設賠償責任保険

この保険は建物に付随する施設から何かしらの不具合が発生し、賃借人等に損害を被った場合の補償になります。

保険料はアパート、マンションの築年数、面積等で変化しますが、かなり割安な設定されている場合が多いようです。設備の老朽化が進んだ場合、正常どおり作動していても、いつどのタイミングで故障するのかは判別が困難であり、被害状況の予測が難しくなります。

更に復旧に時間を要し、損害も大きくなり同時に補償も多額になりやすい傾向にあります。そういった万一への備えとして施設賠償責任保険で補う事をおすすめ致します。

施設賠償責任保険の適用範囲は、「施設の安全性の維持・管理の不備や構造上の欠陥」「施設の用法に伴う仕事の遂行」が原因で他人に怪我をさせたり、物を壊したりした際、被保険者が法律上の損害賠償責任を負担した場合に被る損害を補償する保険になります。

例えば設備の劣化が原因で通行人などが転倒し怪我をしてしまったような場合など、損害賠償責任を問われたときにこちらの保険で補償を受けることができます。
保険会社によっても補償内容が異なる場合もありますので内容をしっかり確認してから加入してください。

 

3、保険加入の前に

保険に加入されていないオーナー様に理由をお聞きすると、「知らなかった」、「被害を想定していない」、「保険料が高い」、「お金がもったいない」とのお声がありました。

最近は特に地震、自然災害の発生頻度も増しており保険料も上昇傾向にあります。年換算で10%以上保険料が上がっており、大地震が予測されるエリアでは30%~50%も上昇していることもあります。10年を超える長期契約は無くなっておりますので、加入を検討されると保険料も節約できます。

 

まとめ

建物火災保険に加入することで物件の価値を上げることができ、加えて、住む方に安心を提供することで賃貸運営にもプラスに働きます。

上手にコストを削減しながら幅広い補償で大切な資産を守りましょう。

 

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