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VOL.28

不動産管理会社の選び方

2018年4月26日|, | by 二宮 周平
不動産管理会社の選び方

 

◆シェアハウス問題


こちらでも一度取り上げました、女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」の運営会社「スマートデイズ」社の民事再生法の申請が棄却され、破産手続きに移行、というニュースが出ておりました。

こちらに関して、オーナー様の中から自殺者が出たというニュースも出ており、不動産に関わる者として、非常にやり切れない思いにさせられました。

さらには被害にあわれているオーナー様を狙った詐欺のような話も出てきており、憤りすら感じる状況です。

また、この件に関してはその後、不透明な金銭の流れも指摘されております。

これらの状況の中、金融庁がスルガ銀行に立入検査をするまでに発展しており、警察や監督庁は再発防止に徹底的に努めていただきたいものです。

 

お亡くなりになりました方のご冥福と、ご近親の方々の安寧を心からお祈りするとともに、被害にあわれたオーナー様におきましては、冷静な判断と行動を取っていただければと思います。

 

◆このような事態を防ぐための管理会社選び

 

これらの問題に関しまして、私的な見解ではございますが、騙す側が悪いのは当然なのですが、オーナー様側にも何ら落ち度がないのか、というとそうでもないのではないかと思う節もございます。

不動産、投資案件を購入するにあたり、運営する側の意見だけでなく、セカンドオピニオンを求めたり、本当にそのような市場価値があるものなのか?ご自身でも吟味したりする必要があると考えます。

今回の件では、元々の市場価値がそれほど無い土地にもかかわらず、且つシェアハウスのニーズもそれほど無さそうな場所に転用しにくいシェアハウスを建てており、実際の稼働率も相当低かったようです。

このような物件の場合、運営会社の保証が無くなってしまえば、その後の運営も苦労をし、転用しようにも方法が限られ、売却しようにも元々の市場価値より倍程度の高額で購入しているので、損をするのが明らかでもあります。

そうなりますと八方塞がりで、損切をするのか、場合によっては自己破産という最悪の末路を辿るようになってしまいます。

 

今後、不動産の投資をお考えの方、既にお持ちの方ももちろん、出口戦略も含めた投資対象の選定、また本当に信用に足るパートナー(不動産会社)を選定いただければと願います。

不動産会社の選定といってもなかなか取引をしてみるまで解り難いとは思いますが、情報として一つ。

 

一般の方はご存じない方が殆どだと思いますが、不動産業界の人・不動産オーナー様ならご存知の方もいるかと思います。

略称で『日管協(にっかんきょう)』と呼ばれておりますが、何の協会かと申しますと、ホームページの概要には、「本協会は、賃貸住宅が住生活の安定の確保及び向上の促進において重要な役割を担っていることに鑑み、賃貸住宅における健全かつ専門的な運営・管理業務の確立並びに普及を通じて、賃貸住宅市場の整備・発展を図り、豊かな国民生活の実現に寄与することを目的とする。」と、協会の目的が定められております。

全国で1,511社が加盟しており、業界の発展と公正化に努めております。

 

こちらの協会での取り組みとして、「預り金保証制度」というものがございます。

この制度は、加入業者が万が一倒産した場合に、一定限度ではございますが、預り金を保証し、管理会社の紹介や、債権債務の整理や未収債権の回収を支援するものでございます。

こちらで重要なのは、制度そのものよりも、加入しているという事です。

加入に際し、経営状態の審査が行われ、それを通過しておりますので、健全運営を行っている、という1つの指標になります。

他にも、「サブリース事業者協議会」というものもあり、こちらも同様に、加盟するために、決算書の公開や、その他諸条件を満たしている必要がございます。

こちらも同じく1つの指標になり得ると考えます。

 

他にも同様の協会・制度があり、やはり問題のある会社は加盟できませんので、絶対ではございませんが、会社選定の一つの基準になるではないでしょうか。

 

また、国土交通省のほうでも「賃貸住宅管理業者登録制度」(告示公布H23.9.30、告示施行H23.12.1)という制度があり、トラブルの防止や貸主、借主の利益保護を図っております。当コラム「サブリースの知恵袋」でも取り上げました。(記事はこちらからどうぞ

同じくご参考にしてみて下さい。

 

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